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沖ノ鳥島再生計画 おきのとりしまさいせいけいかく Rejuvenation Plan of the Okinotorishima Island

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知恵蔵2015の解説

沖ノ鳥島再生計画

沖ノ鳥島(東京都小笠原村)は現在は無人であるが、ここにサンゴ礁を復活させ、ココヤシを生やして居住可能にする計画が大森信(沖縄阿嘉島臨海研究所)たちによって提案され、予備実験が進んでいる。彼らの計画の概要は、(1)沖ノ鳥島サンゴ礁上の潮汐流など海水の流動をできるだけ詳細に観測して(その結果に対応して)礁内をできるだけ静穏にし、海水の滞留を促す仕切堤を設置する。(2)海水循環の中心(よどみ)付近にサンゴの卵・幼生の滞留を促すためにコンクリート製の「育成礁」を設置する(その効果は宮古島におけるタカセガイ中間育成礁で確かめられつつあると大森は述べている)。育成礁には電着技術を用いてサンゴの生育を助長する。(3)適当な種類の造礁サンゴの幼生を沖縄から運んで放流したり、稚サンゴが着生した基盤を礁に固定してサンゴを育てる。(4)礁池内にできるサンゴ、貝類、有孔虫などの石灰化生物の遺骸(いがい〈サンゴ砂〉)を沖合に流出させず、洲上に堆積(たいせき)させる。さらに波の屈折や回折を利用して洲島をつくる。礁嶺を安定させるには人工リーフによる補強も必要になろう。(5)漂砂が溜って洲島をつくると海鳥がその上で休んでリンや窒素に富む糞(ふん)をし、それが土地に栄養を与えて植物が茂り出す。(6)ココヤシの実が漂着して芽吹き、島は熱帯の楽園になる。

(小林和男 東京大学名誉教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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