蘭医(らんい)。元文(げんぶん)1年5月9日、肥前(ひぜん)国(佐賀県)の唐津(からつ)に生まれる。名は道之、字(あざな)は子遠、号は宏斎。初め長崎に遊学して栗崎道意(くりさきどうい)について南蛮外科を学び、唐津藩医となった。1762年(宝暦12)藩主土井利里(1722―1777)の移封に従って下総(しもうさ)国古河(こが)に移り、のち利里が京都所司代になったおり京に上って、当時名医の聞こえ高い荻野元凱(おぎのげんがい)(1737―1806)について学んだ。1770年(明和7)京都の西郊で元凱とともに刑死体を解剖し、このときの所見をまとめて『解屍編(かいしへん)』として1772年(安永1)に出版した。この解剖は杉田玄白らの江戸・小塚原(こづかっぱら)の腑分(ふわ)けの前年にあたり、本書は西洋解剖学の正しさを認識させるうえで大きな力があった。
[深瀬泰旦]
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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