泉江庄(読み)いずみえのしよう

日本歴史地名大系 「泉江庄」の解説

泉江庄
いずみえのしよう

池田郡にあった庄園。山城石清水いわしみず八幡宮領。現池田町八幡やわた一帯に比定される。八幡地区を南流するなか川の東側の地帯は条里遺構が認められず、この辺り一帯は池沼であったと推定される。延久四年(一〇七二)九月五日の太政官牒(石清水文書)に当庄の東限を「泉江」としているが、中川以東の池沼をいったものであろう。庄名もこの池沼にちなむ。石清水八幡宮護国ごこく寺が領有する庄園三四ヵ所のうち、延久の庄園整理令の結果、領有を認められた二一ヵ所の庄園の一として「美濃国壱処 字泉江庄 在池田郡」とあるのが初見(前掲太政官牒)。立庄の時期は不明であるが、同官牒に引用された万寿元年(一〇二四)一〇月二三日に宮寺から国衙へ送られた牒によると、当庄は久しく法華三昧院家領としてその地利をもって仏聖供灯油料に充用していた。ところが大疫により庄司・住人らが皆死亡してしまい、庄田は荒廃代々免判は庄司の宅で紛失してしまった。そこで他国の人民を招いて庄田を開発したのだという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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