卵白や生クリームの泡立てのほか、マヨネーズづくりや材料の攪拌(かくはん)などに使用する調理器具。茶筅(ちゃせん)も一種の泡立て器である。ヨーロッパでは、フォークを使って泡立てていたものが、また日本ではささらを用いていたものが、それぞれ器具として発展した。細い針金を組み合わせたもので、茶筅形、螺旋(らせん)形、たわし形などがあるが、回転する細い金属板で泡立てる電動のものもあり、これは普通電動ミキサーとよばれている。
材質としては、手で扱うものでは腰の強い、弾性のあるものが泡立てやすく、電動のものでは金属が良質のステンレスのものがよい。また使用するボウルは、攪拌によって材質の表面が傷ついたり、その一部が食品中に入って色を悪くしたりしないように、ガラスかステンレス製がよく、アルミニウムやほうろう製は適さない。なお泡立ては、材料をたたくように攪拌するのがこつであるが、卵の場合は電動泡立て器を使ったほうが泡が立ちやすい。
[河野友美]