津波堆積物(読み)ツナミタイセキブツ

共同通信ニュース用語解説 「津波堆積物」の解説

津波堆積物

津波によって削り取られた海底や海岸付近の土砂陸地に運ばれ、堆積したもの。堆積した年代から津波の発生時期を推定でき、歴史記録がない時代地域の津波を解明する手がかりとなる。広域の掘削調査堆積物分布を調べれば、津波の規模や浸水範囲を知ることができる。東日本大震災で注目され、各地で調査が進んでいる。

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最新 地学事典 「津波堆積物」の解説

つなみたいせきぶつ
津波堆積物

tsunamiite ,tsunami deposits

津波によって運ばれ,あるいはその作用を受けて形成された堆積物。ツナミアイトとも。突発的な現象によって堆積したイベント堆積物の一種であり,陸上に打ち上げられた砕屑物のほか海底の深い所に引き込まれて堆積したもの,もともと海底にあった堆積物が津波またはそれによる流れで運搬されたものなどを含む。陸上に打ち上げられた砕屑物は,海岸から内陸側に向けて細粒化,薄層化する。基底侵食面を有し級化構造を示すことが多く,斜交葉理インブリケーションなどにより流向が分かる場合がある。地震による津波であると特定できれば,過去の地震や津波の発生時や規模を示す指標として有効である。海底での再移動によるものとしては,北米白亜紀/第三紀境界の隕石落下による津波堆積物,紀元前5世紀のサントリニ・カルデラの大爆発による津波起原の流れ運搬堆積物,日本では知多半島中新統の粗粒堆積物などの例が提示されている。参考文献T. Shiki et al.(2008) Tsunamiites: Features and Implications, Elsevier

執筆者:

参照項目:津波石
参照項目:地震性タービダイト

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「津波堆積物」の意味・わかりやすい解説

津波堆積物
つなみたいせきぶつ

大規模な津波によって、海底から巻き上げられた砂や泥が、陸上に運ばれて堆積したもの。普段は陸上の堆積物がたまっているところへ、貝殻破片を含んだ砂や泥が堆積することになる。陸上に堆積した津波堆積物は浸食されやすいが、海岸付近の湖や沼などに流れ込んだものはそのまま保存されていることが多い。

 この津波堆積物を、研究者が特定して年代を決定することにより、古文書に記述されていない古い時期の津波の襲来時期を明らかにしたり、津波が押し寄せた範囲を明らかにすることができる。869年(貞観11)の貞観地震(じょうがんじしん)による津波堆積物は、仙台平野の広い範囲で確認されており、2011年(平成23)の東北地方太平洋沖地震の津波に匹敵する規模の津波であったことが明らかにされている。

[村田明広]

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