津田監物(読み)ツダケンモツ

デジタル大辞泉 「津田監物」の意味・読み・例文・類語

つだ‐けんもつ【津田監物】

[?~1567]室町後期の砲術家津田流砲術の祖。紀伊の人。名は算長かずなが種子島でポルトガル伝来の銃を譲り受けて砲術とその製造法を学んだ。

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精選版 日本国語大辞典 「津田監物」の意味・読み・例文・類語

つだ‐けんもつ【津田監物】

  1. 戦国時代末の砲術家。津田流砲術の祖。いみなは算長(かずなが)。紀州吐前(はんざき)(和歌山市吐前)城主。種子島で砲術を学び、根来寺門前町の鍛冶芝辻清右衛門に銃砲製作を教えるとともに津田流を開いたという。永祿一〇年(一五六七)没。

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朝日日本歴史人物事典 「津田監物」の解説

津田監物

没年永禄10.12.23(1568.1.22)
生年:生年不詳
戦国時代末期の武将。津田流砲術の始祖といわれる。楠木正成子孫で河内交野郡津田城(大阪府枚方市)城主津田周防守正信から4代に当たり,津田監物算行の長男と伝えられる。諱は算長。根来寺杉之坊妙算は弟。紀伊那賀郡小倉荘吐前城(和歌山市)城主で,天正13(1585)年豊臣秀吉に闕所されるが,のち豊臣秀長・秀頼に仕えて1000石を領した。天文年中(1532~55)種子島に渡航して砲術を学んだという伝承疑わしい

(森田恭二)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「津田監物」の解説

津田監物 つだ-けんもつ

?-1568* 戦国時代の砲術家。
津田流砲術の祖。紀伊(きい)那賀郡(和歌山県)吐前(はんざき)城主。種子島から鉄砲を手にいれ,天文(てんぶん)13年鍛冶屋の芝辻清右衛門(妙西)に鉄砲をつくらせ,根来寺(ねごろじ)の杉之坊をはじめとする根来衆にひろめたという。永禄(えいろく)10年12月23日死去。名は算長(かずなが)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「津田監物」の意味・わかりやすい解説

津田監物
つだけんもつ

津田流

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世界大百科事典(旧版)内の津田監物の言及

【砲術】より

…島主種子島時尭(ときたか)は,この珍しい威力のある武器を求め,島の鍛冶に模作をさせるとともに,火薬の製法,銃の操法も学ばせた。このことを伝え聞いた紀伊の津田監物(けんもつ),筑前の泊(とまり)兵部少輔らが種子島に渡って砲術を学び,それぞれ津田流,一火流をおこした。やがて砲術家といわれる人たちも現れ,戦国大名も鉄砲を求めるようになった。…

※「津田監物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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