洲鎌村(読み)すかまむら

日本歴史地名大系 「洲鎌村」の解説

洲鎌村
すかまむら

[現在地名]下地洲鎌すがま

上地ういず村の南にある。スガマとも。雍正旧記に下地すむず二ヵ所のうちで、西方上地村、東方洲鎌村と記される。これは上地村がほぼ東西に細長く延びた村域でその南に洲鎌村が位置しているところから、村番所からの位置を示すものであろう。東は入江を挟んで嘉手苅かでか村に接し、南部は海に面する。かつては千人原しんにんばらと称するほど繁栄していたが、疫病で多くの死者を出し、また離散したため村を維持できなくなって上地村に編入されたこともあったと伝える(下地町誌)。万暦一一年(一五八三)白川氏正統七世恵伝が洲鎌与人に叙任されている(白川氏正統家譜)。洲鎌与人の栄河氏真栄が沖縄島からの帰途に唐に漂着、帰島する首里王府の進貢船に乗船したところまた暴風にあったが、水練に巧みな真栄の活躍で無事に帰還、この功により下地頭役に任じられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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