岩石学辞典 「浅所貫入」の解説 浅所貫入 主マグマとは熱的および静水圧的な関係が失われてしまったマグマの小岩体の貫入をいう.この語は中心噴火に伴われる餅盤(laccolith)やコノリス(chonolith)を論じる際によく使われる.浅所貫入はある小さな火道の微弱な活動の説明にも使用される[Daly : 1933].深い所の貫入作用によって地殻内に生じたマグマ溜まりからマグマが分岐して,比較的地下の浅い所に貫入する作用で,餅盤,岩床,普通の岩脈などはこの作用によって生じた火成岩体である[渡辺編 : 1935]. 浅所貫入 ハーカーが浅所貫入作用(satellite intrusion)として深成岩体に伴われる岩脈に使用した語であるが[Harker : 1909],デイリイは深成岩体に伴われるすべての型の貫入岩に用いた[Daly : 1914].浅所貫入は深所貫入作用によって地殻内に生じたマグマ溜りからマグマが分岐して比較的地下浅い所に貫入する作用である[渡辺編 : 1935].惑星の周囲を回る天体をsatelliteというが岩石学では上記のように異なった意味に使用する. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報