マグマが地表に噴出せず、地殻内部に貫入して生じた岩石の総称。しかし、実際には、比較的粗粒な火成岩のことをいうことが多く、深成岩と半深成岩とを含む。どちらかというと岩石学的な概念というよりは、地質学的な概念といえる。いろいろな貫入岩体をつくるが、岩体の全部あるいは縁部は急冷のため細粒になっていて、組織上は噴出岩と同じである。このような部分の岩石は、貫入岩体の一部ではあっても、貫入岩に数えないことがある。
典型的な貫入岩は深成岩であり、花崗(かこう)岩、閃長(せんちょう)岩、閃緑岩、斑糲(はんれい)岩などを含む。粗粒であって、主成分鉱物を肉眼で識別できることが多い。鉱物の定向配列による流理構造のみられることもあるが、一般には無方向、塊状である。顕微鏡下にみられる組織は完晶質かつ等粒であり、ほぼ同じ大きさの造岩鉱物からできていて均質である。噴出岩によくみられる空孔などはまったくない。なお、まれには長石類のやや大きな結晶を含み斑状となることもある。
岩脈やシルsillの中心部をつくる岩石は、貫入岩のなかではやや細粒で、斑状構造や流理構造を示すことも多いが、顕微鏡下の組織はやはり完晶質であって、ガラス質部分や空孔はまったく認められない。いわゆる斑岩類や粗粒玄武岩(ドレライトdolerite)がこれに含まれる。
[橋本光男]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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