貫入(読み)かんにゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貫入
かんにゅう

貫乳,開片ともいう。素地 (うわぐすり) の膨張率の差などによって,陶磁器の釉に細かいひびの入った状態をいう。一種の装飾とみなされ,鑑賞上の重要な見どころとされる。

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デジタル大辞泉の解説

かん‐にゅう〔クワンニフ〕【貫入】

[名](スル)
貫いて入ること。また、突き抜いて入れること。
マグマが地層や岩石内に入り込んで固まり、新しい火成岩体をつくること。
貫乳(かんにゅう)

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岩石学辞典の解説

貫入

injection: 注入作用(injection)のこと.
intrusion: マグマあるいはそれの多少とも固結した岩塊が,地下のある深さの既存の岩石中に入り込んで位置を占めて,新しい火成岩体を形成する過程[片山ほか : 1970].この語は固化したマグマによって形成された岩石の塊を述べる名詞としても使用される.

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大辞林 第三版の解説

かんにゅう【貫入】

( 名 ) スル
つきぬいて中にはいること。また、いれること。
地下深部で発生したマグマが地殻内の種々の深さに上昇する現象。地表に出てくる噴出に対する語。
貫乳かんにゆう」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貫入
かんにゅう

施釉(せゆう)陶磁器の釉面に現れたひび割れについての日本での呼称。貫入の語源は官窯(かんよう)にあるとされる。すなわち、中国の南宋(なんそう)官窯の名高い青磁が、釉(うわぐすり)に大小のひびが入った装飾によって特色を発揮したため、官窯の転じた貫入が釉薬のひび割れをさすこととなった。貫入には、釉薬と素地との収縮率の相違から生じる場合と、釉薬が長年の風雪を経て生じる場合とがある。[矢部良明]

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精選版 日本国語大辞典の解説

かん‐にゅう クヮンニフ【貫入】

〘名〙
① つらぬいてはいること。つきぬいて入れること。
※造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉八「腮(あご)の肉の内より、直ちに上の牙床骨に貫入(クヮンニウ)(〈注〉トヲル)し」
② 地下深所のマグマが、岩石の割目や、地層中に押し入って固まること。迸入(へいにゅう)。〔英和和英地学字彙(1914)〕

ぬき‐い・る【貫入】

〘他ラ下二〙 つらぬいて入れる。とおして入れる。
※今昔(1120頃か)二七「腹帯強く結て、、手に貫入れて」
※葉子十行本平家(13C前)一二「黒木の数珠手にぬきいれておはします」

ぬき‐いれ【貫入】

〘名〙 鞭の握りの上端に通して先を結び合わせた革緒。鞭を手離さないように手首を入れるためのもの。〔運歩色葉(1548)〕

ぬきれ【貫入】

〘名〙 「じゅず(数珠)」の異称。
※七十一番職人歌合(1500頃か)三二番「ひとりねの身をも放たでぬきれこそ我が手枕のふしのなりけれ」

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世界大百科事典内の貫入の言及

【岩脈】より

…垂直に近い板状貫入岩体。直立していないものは岩床という。…

※「貫入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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