浮心(読み)フシン

精選版 日本国語大辞典 「浮心」の意味・読み・例文・類語

うかれ‐ごころ【浮心】

  1. 〘 名詞 〙 (不安、または喜びで)なんとなく落ち着かない心。
    1. [初出の実例]「鳴くや関路の夕がらす、うかれ心はむば玉の」(出典:車屋本謡曲・蝉丸(1430頃))

ふ‐しん【浮心】

  1. 〘 名詞 〙 液体の表面に浮かぶ固体に働く浮力の中心。液体の自由表面下にある固体の部分同形・同体積の液体の質量中心をいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の浮心の言及

【舟∥船】より

…全没状態にまでおしこむともはや浮力の増加分はないため,木片はおしこむ力をゆるめないかぎり水底まで沈んでしまう。 船に働く重力の中心を重心,浮力の中心を浮心というが,ふつうの船の場合図1-aのように重心Gは浮心Bより上方にある。なんらかの外力により船が傾斜した場合,重心は移動しないが,浮心はおしのけた水の中心であるため図1-bのようにBからB′へ移動し,船を直立状態に戻そうとするモーメントが働く。…

【浮力】より

…このような物体を浮体という。一般に静止した浮体の重心Gはその排除している液体の重心(浮力の作用点であり,浮心と呼ばれる)Bと同一の鉛直線上にある。浮体を傾けると水面下にある部分は静止の場合と異なるので浮心の位置が移動する。…

※「浮心」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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