日本歴史地名大系 「海門寺」の解説 海門寺かいもんじ 石川県:七尾市大田村海門寺[現在地名]七尾市大田町曹洞宗。大竜山と号し、本尊は釈迦如来。開創年次や開山は不詳であるが、能登守護畠山氏の建立で、三〇〇貫文の地を寺領として寄進したと伝える(貞享二年寺社由緒書上)。寺名の起りは「向に島の端陸の端出合て、此方よりは漸二、三間に見えて、此の寺の門と見ゆる」(能登名跡志)に由来するという。戦国後期頃には太田の給主であった(「能登内浦村々給人注文写」諸橋文書)。天正一〇年(一五八二)一〇月二一日、前田利家が隣接する佐美(さみ)の検地分のうちから三〇俵を寺領として寄進している。これは同年七月の石動山合戦などで、看坊の受磐が前田方に属して奔走した功による(「前田利家印判状」寺蔵文書)。 海門寺かいもんじ 山口県:下関市赤間関後地海門寺[現在地名]下関市貴船町四丁目太平(たいへい)山の南麓にある。臨済宗東福寺派で潮音山と号し、本尊は聖観音。寺伝によれば、天正年間(一五七三―九二)に真如善叟が善福(ぜんぷく)寺(現法福寺)の隠居所として海門(現田中町)に一宇を建立したのに始まるという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by