涅槃経(読み)ネハンギョウ

デジタル大辞泉 「涅槃経」の意味・読み・例文・類語

ねはん‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【涅槃経】

大般涅槃経だいはつねはんぎょう

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精選版 日本国語大辞典 「涅槃経」の意味・読み・例文・類語

ねはん‐ぎょう‥ギャウ【涅槃経】

  1. 正しくは「大般(だいはつ)涅槃経」。
  2. [ 一 ] 原始仏教経典釈迦晩年から入滅前後までを伝記的に述べながら、仏教の基本的な立場を明らかにする。パーリ語原典のほか、諸種の漢訳がある。原名マハーパリニッバーナ‐スッタンタ。
  3. [ 二 ] 大乗仏教の経典。北本涅槃経と南本涅槃経とがある。北本は四〇巻。北大涅槃経・大本涅槃ともいう。北涼の曇無讖訳。真理そのものとしての仏は永遠であり、生きとし生けるもののすべてに仏の本性がそなわっていると説く。南本は三六巻。劉宋の慧観・慧厳・謝霊運が[ 一 ]の漢訳のうち東晉の法顕訳の大般泥洹経を参照し、北本を再治したもの。

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百科事典マイペディア 「涅槃経」の意味・わかりやすい解説

涅槃経【ねはんぎょう】

《大般(だいはつ)涅槃経》の略。小乗の経典と大乗の経典の2種がある。小乗の涅槃経は東晋の法顕(ほっけん)が418年に訳したもので,大般泥【おん】(ないおん)経といい,釈迦入滅前後の事実記録を中心とする。インドでの成立は3世紀末と推定され,諸本への引用により,パーリ語であったと思われる。大乗の涅槃経には,北本涅槃と称する曇無讖(どんむしん)訳,40巻本と,南本涅槃と称する慧観(えかん)・慧厳(えごん)・謝霊運訳,36巻本とがあり,後者は大般泥【おん】経を参照して北本を再治したもの。ともに釈迦入滅前の教説に中心を置き,涅槃の事実よりも,仏の不滅性(法身常住)と衆生のうちにある成仏の可能性(悉有(しつう)仏性)を明らかにする。
→関連項目いろは歌

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「涅槃経」の意味・わかりやすい解説

涅槃経
ねはんぎょう

大般涅槃経」のページをご覧ください。

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