20世紀日本人名事典 「渋谷真意」の解説
渋谷 真意
シブヤ シンイ
江戸時代末期〜大正期の尼僧 浄土真宗仏光寺派法主。
- 生年
- 嘉永3年12月26日(1851年)
- 没年
- 大正13(1924)年5月19日
- 旧姓(旧名)
- 松平
- 別名
- 別号=微妙定院
- 経歴
- 播磨明石藩主・松平斉韶の五女として生まれ、万延元年(1860年)浄土真宗仏光寺派第25代の真達上人に嫁ぐ。幕末、禁門の変による仏光寺の焼失や真達の病気退隠などで痛手を受けた同派の再興をはかり、慶応2年(1866年)伏見宮家から六十宮(のち家教上人)を迎えて法嗣とした。明治5年剃髪して真意と号し、同時に華族に列せられて渋谷に改姓。21年家教上人が伏見宮家に復帰したため、その子・隆教上人を法嗣に立て、自らが第27代仏光寺派法主となった。以後、30年に本山議会を、33年には興教会財団を設立するなど派内の改革と近代的教団確立に尽力し、同派中興の祖と呼ばれる。また、女性への布教にも積極的で、39年には仏光寺派婦人教会を開いた。38年に隆教上人に法主職を譲り、引退。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報