湯ノ児(読み)ゆのこ

改訂新版 世界大百科事典 「湯ノ児」の意味・わかりやすい解説

湯ノ児[温泉] (ゆのこ)

熊本県水俣市北部,八代海リアス海岸に臨む温泉景行天皇が九州平定の折,海岸に自然湧出していたぬるい湯を発見し,〈これはまだ湯の児だ〉といったのがそのおこりと伝えられている。大正の末までは海岸や海中に湯がわき出ていたが,昭和初期に温泉の試掘に成功し,水俣からの海岸沿いの道路が開けてから温泉街に発展した。熱源としては新第三紀の古期琉球火山帯のマグマの活動と関係があるとみられ,これが深層地下水を加熱し,古生層の石灰岩割れ目などから湧出していると思われる。泉質は含食塩重曹泉で,泉温は45~55℃。近くにリハビリテーションの病院や国立水俣病総合研究センターがあり,海岸に約20軒のホテル,旅館が立ち並ぶ。タチウオ釣りのシーズンには県内外からの観光客でにぎわう。
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百科事典マイペディア 「湯ノ児」の意味・わかりやすい解説

湯の児[温泉]【ゆのこ】

熊本県水俣(みなまた)市にある温泉。含食塩重ソウ泉。45〜55℃。市街地の北東約6kmの海岸にあり,天草雲仙を望む景勝地海水浴場もある。肥薩おれんじ鉄道水俣駅からバス

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