朝日日本歴史人物事典 「源承」の解説
源承
生年:元仁1(1224)
鎌倉後期の歌人。藤原(御子左)為家の子。二条為氏,京極為教,冷泉為相は兄弟。比叡山の僧,法眼。俗名は為定。祖父定家に養われるも,早く出家,安居院の聖覚の門弟となる。作歌は多くなく,晩年の正応5(1292)年ごろ歌論書『源承和歌口伝』を著して,御子左嫡流である二条家を援護する立場から,反御子左派の真観や藤原知家,また阿仏尼と為相の母子を攻撃した。歌人というよりは才覚の人であった。『続拾遺集』以下の勅撰集に26首入集。<参考文献>福田秀一『中世和歌史の研究』
(三角洋一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報