源承(読み)げんしょう

朝日日本歴史人物事典 「源承」の解説

源承

没年:嘉元1以後(1303)
生年元仁1(1224)
鎌倉後期の歌人藤原(御子左)為家の子。二条為氏,京極為教,冷泉為相は兄弟。比叡山の僧,法眼。俗名は為定。祖父定家に養われるも,早く出家,安居院の聖覚門弟となる。作歌は多くなく,晩年の正応5(1292)年ごろ歌論書『源承和歌口伝』を著して,御子左嫡流である二条家を援護する立場から,反御子左派の真観や藤原知家,また阿仏尼と為相の母子を攻撃した。歌人というよりは才覚の人であった。『続拾遺集』以下の勅撰集に26首入集。<参考文献>福田秀一『中世和歌史の研究

(三角洋一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「源承」の解説

源承 げんしょう

1224-? 鎌倉時代の歌人。
元仁(げんにん)元年生まれ。藤原(御子左(みこひだり))為家(ためいえ)の次男。祖父藤原定家に養育され,12歳ごろ出家。京都安居院(あぐい)の聖覚に師事。寛元元年法眼。弘長(こうちょう)3年の住吉社歌合などに御子左家の一員として出席。勅撰集に26首みえる。歌論書「和歌口伝」で反御子左派を批判した。俗名は藤原為定

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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