… 公卿の審議の結果を天皇が勅裁して改元が行われるという上記の手続の形式は後世まで引き続き行われるが,中世以降武家政治の時代になると,武家側の意向が改元の上にも及んでくることは避けられなかった。鎌倉時代に元仁の改元(1224)の後まもなく幕府より異議が出されたため,翌年嘉禄と改元したごときはその一例である。また,室町時代には年号案の選定から改元の施行日にまで幕府が容喙(ようかい)したこともあり,武家側の要請により改元したことも一再にとどまらない。…
※「元仁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」