普及版 字通 「濂」の読み・字形・画数・意味

13画
(異体字)濂
16画
[字訓] きよらか・ひたす
[説文解字]

[金文]

[字形] 形声
声符は
(兼)(けん)。
に
(廉)(れん)の声があり、字もまた濂に作る。〔説文〕十一上に「
水なり」とあり、〔
伝〕に「
冰なり」に作る。〔説文〕にまた「一に曰く、中の
えたる小水なり」とあり、また別の一義。〔広雅、釈詁二〕に「漬(ひた)すなり」とあり、清浅の意よりして廉潔の意となる。金文の〔令鼎〕に人名としてみえるが、字は
(渉)の形に従う。[訓義]
1. きよらか、すむ、しずかな水。
2. ひたす、ぬれる、ひやす。
3. うす氷。
4. たまり水、小さな流れ。
5. 黏(でん)と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕
・濂 ヒタス・スム・ウスコホリ・カカル 〔字鏡集〕
・濂 スム・ウスシ・ヒタス・カカル・ウスシ・スウ(ウス)コホリ・シヅカナリ[語系]
・瀲liamは同声。濫lam、
(瀬)lat、冽liatも声義の近い語であろう。水流をいう字に、來(来)母(らいぼ)の擬声語が多い。[熟語]
然▶・
▶[下接語]
河
・海
濂
16画
(異体字)
13画
[字訓] ひさしい・うすい
[説文解字]

[字形] 形声
声符は
(廉)(れん)。〔説文〕にこの字なく、〔段注〕は〔説文〕十一上の
(れん)字条、「
冰(大徐本に薄水に作る。
は薄氷の貌)なり。或いは曰ふ、中の
えたる小水なり。
曰く、淹(ひさ)しきなり」とし、また
本によって「濂、或いは
に從ふ」とする。〔玉
〕の
字条に「濂、同上」として濂を出しており、〔説文篆韻譜〕にもこの字を録していることからいえば、古本には
の重文として濂を録していたのであろう。[訓義]
1. 濂濂は薄氷のさま。
2. 中の絶えた小さな流れ、とぎれ川。
3. ひさしい、しずか。
4. うすい、つたない、軽薄。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕
・濂 ヒタス・スム・ウスコホリ・カカル 〔字鏡集〕
・濂 スム・ウスシ・ヒタス・カカル・ウスシ・スウ(ウス)コホリ・シヅカナリ[熟語]
濂渓▶・濂
▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

