瀬戸古墳群(読み)せとこふんぐん

日本歴史地名大系 「瀬戸古墳群」の解説

瀬戸古墳群
せとこふんぐん

[現在地名]玖珠町帆足

玖珠盆地の北側、もり川東岸の標高三七五メートルの丘陵頂部に位置する。遺跡の立地する丘陵は、岩扇がんせん岳より南に延びる丘陵先端部で眼下に盆地の谷部を望む。平成三年(一九九一)の大分自動車道建設に伴う事前調査により円墳一基、方形周溝墓四基、円形周溝墓一基が検出された。円墳は丘陵最先端部に位置し、径約一六メートル前後の規模が推定される。周溝は全周せず、東側の尾根部でとぎれる。主体部は長さ三・四メートル、最大幅約七〇センチの竪穴式石室で、安山岩石材小口積みにしている。蓋石は盗掘によって失われていたが、床面は厚さ五センチ前後の粘土を全面に敷いて屍床としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報