最新 地学事典 「炭素サイクル」の解説
たんそサイクル
炭素サイクル
carbon cycle
大気CO2の増加の面から近年大きな関心がもたれている地球上における炭素の循環過程。現在大気中のCO2は年間1ppm強増大している。地質学的なスケールでは,大気CO2の濃度は大気と海洋のガス交換,光合成の速度,火山活動の変化,堆積岩の形成と風化,FeS2の酸化などによって決まってくるが,中期的には火山活動の変化,さらには短期的には人類による化石燃料の消費によって変動する。現在は大気CO2濃度上昇に関連したプロセスに関心が高く,海の植物プランクトンによる光合成(バイオロジカルポンプ),陸上森林地帯の土地利用と樹木の生長などに関して多くの知見が集積されつつある。年間生産される有機物の大部分は分解されてCO2に回帰するが,0.24%はCH4となる。
執筆者:和田 英太郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

