為様(読み)シザマ

デジタル大辞泉 「為様」の意味・読み・例文・類語

し‐ざま【為様】

物事をするようす。しかた。
衣服などの仕立て方。
「着るべき物、常よりも心とどめたる色合ひ、―いとあらまほしくて」〈帚木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「為様」の意味・読み・例文・類語

し‐ざま【為様】

〘名〙
① 事をなすさま。しかた。
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一三日「御衣〈略〉下机など、おなじことのおなじくろさなれど、しさま、人の心心見えつつしつくしたり」
※滑稽本・古今百馬鹿(1814)上「全体助言の為(シ)ざまが気にくはねへ」
② 特に、衣の縫い方。仕立て方。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「物の色、しざまなど、なべての物のやうにもあらず、すぐれてめでたくしいで給へり」

せん‐よう ‥ヤウ【為様】

〘名〙 (「せん」は、サ変動詞「する」の未然形「せ」に推量助動詞「ん(む)」の付いてできたもの) すること。するところ。する仕方方法
※宇津保(970‐999頃)国譲上「せんやうもなかりしかば、いかがはせん」

なされ‐よう ‥ヤウ【為様】

〘名〙 「仕様」「仕方」の意を、その動作の主を敬っていう語。なされかた。
※虎明本狂言・雁盗人(室町末‐近世初)「只今のけんくゎのなされやう中々御ざるまひ」

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