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無尿 むにょうanuria

翻訳|anuria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無尿
むにょう
anuria

1日の排尿が 100ml以下に減少した状態をいう。排尿はないが,膀胱内には尿が充満している尿閉とは区別される。無尿には,腎血流中の水分不足による腎前性のもの,腎機能障害による腎性のもの,腎臓からの尿排泄はあるが,尿管口までの間に閉塞がある腎後性のものの3種がある。

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デジタル大辞泉の解説

む‐にょう〔‐ネウ〕【無尿】

腎臓の機能障害や尿管の閉塞(へいそく)のため、膀胱(ぼうこう)に尿が送られず、尿が出なくなる状態。一般に1日尿量100ミリリットル以下をいう。

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大辞林 第三版の解説

むにょう【無尿】

一日の尿量が100ミリリットル以下で、膀胱ぼうこうに尿がたまらない状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無尿
むにょう
anuria

膀胱(ぼうこう)内に尿が存在しない状態で、臨床上は、平均的な体格の成人で1日尿量が100ミリリットル以下のときにいう。これと同様にまったく排尿はないが膀胱内には尿が停滞する場合を尿閉とよび、両者を区別しなければならない。無尿の原因には次の四つがある。〔1〕腎(じん)前性(脱水、ショック、心不全など)、〔2〕血管性(粥腫(じゅくしゅ)性塞栓(そくせん)、解離性動脈瘤(りゅう)、悪性高血圧など)、〔3〕腎実質性または腎内性(糸球体腎炎、毒素や毒物による腎障害、急性尿細管壊死(えし)、急性皮質壊死など)、〔4〕腎後性(単腎者における腎盂(じんう)または尿管結石、両側尿管結石、外傷性尿管損傷など)である。またこれとは別に、膀胱または尿管の神経的刺激によっておこる反射性無尿というのが、ごくまれにみられる。
 無尿と尿閉とは、カテーテルを膀胱内に挿入することによって鑑別することができる。もし尿が得られなければ無尿であるから、腎後性無尿でないかどうかを知るため、少なくとも一側の尿管に尿管カテーテルを挿入し、その通過性を確かめる。それでも尿が得られなければ、腎循環の状態を検査し、一刻も早く無尿の原因を把握して、それに適した治療を開始しないと手遅れになる可能性がある。[中村 宏]

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世界大百科事典内の無尿の言及

【尿】より

…排尿回数が増加した場合は頻尿と呼ばれる。1日当りの尿量が2~2.5l以上の場合は多尿といい,一方,1日の尿量が0.4~0.5l以下を乏尿,0.1l以下を無尿と呼ぶ。極度な水制限で脱水状態になっても,生体で代謝が進行するかぎり老廃物や過剰物質の排出が行われる。…

【尿閉】より

…いずれの場合も,膀胱に尿が存在するかどうかで診断する。膀胱に尿がない場合を無尿anuriaというが,これは尿閉とは別の症状で,別の原因による。膀胱に尿があるかどうかは尿道を通してカテーテルを挿入したり,それが不可能な場合には膀胱穿刺(せんし)を行う。…

※「無尿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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