化学反応や電子回路で発生する現象で、不測の発熱がさらなる発熱を招くという悪循環により、温度の制御ができずに、ついには爆発や機器の異常動作や機器の破壊に至る状態をいう。
半導体素子の場合は、いったん温度が上がると電気抵抗が下がって電流が増大し、その発熱によりさらに温度の上昇を促して、ついには素子を破壊する。とくに、大規模集積回路(LSI)では、高温が誤動作や異常動作の原因になりやすい。半導体は熱に弱く、動作周波数が高い中央処理装置(CPU)や画像用チップでは稼働中の発熱量が大きいので、動作時に決まった使用温度範囲を設けている。そのため、パソコンにおいては内部の熱を上げない回路設計がなされているが、さらにヒートシンク(放熱器)や熱を外部に放出するためのファンなどの冷却機構が取り付けられており、また一定温度に達すると自動的に停止する機能をもたせるなどして熱暴走に対処している。しかし、なんらかの理由で冷却能力が低下したり、外気温が極端に高くなったりした場合に熱暴走が生じる可能性がある。その場合も、ただちにいったん電源を切るなどして温度を下げれば問題なく使い続けられることも多い。
[岩田倫典 2015年4月17日]
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