熱田魚市場跡
あつたうおいちばあと
[現在地名]熱田区木之免町
熱田の魚市場は朝市・夕市といって、年中一日二回ずつ市が立ち(尾張名所図会)、名古屋の魚類の元締であった。この市には熱田だけでなく、近海、遠近の諸国より船積み、あるいは歩荷で魚介類・海産物・鳥類が送られてきて活況を呈していた(「名古屋市史」産業編)。
熱田にいつから魚市が開かれたか明らかではないが、熱田社の享禄の古図にそれらしき状況が描かれており、弘治元年―永禄六年(一五五五―六三)織田信長が清須(現西春日井郡清洲町)に在城した時には、すでに熱田の浜に問屋数軒があって、毎日清須へ魚を運んだという(名古屋市史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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