物の心(読み)モノノココロ

デジタル大辞泉 「物の心」の意味・読み・例文・類語

もの‐の‐こころ【物の心】

物事道理
「予―を知れりしより、四十よそぢあまりの春秋をおくれるあひだに」〈方丈記
物事の情趣
少し―しるは涙落としけり」〈紅葉賀

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「物の心」の意味・読み・例文・類語

もの【物】 の 心(こころ)

  1. 物事の中にある道理。世間事柄人情などの奥にある条理
    1. [初出の実例]「ものの心もしらぬむすめ一人残りて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  2. 物事の情趣。自然や音楽芸術などの持つ美的情緒。また、人間的真情。
    1. [初出の実例]「少しものの心しるは涙落しけり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)紅葉賀)

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