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物資動員計画 ぶっしどういんけいかく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

物資動員計画
ぶっしどういんけいかく

略称物動計画。 1937年 10月に設置された企画院が「平戦時に於ける綜合国力の拡充運用」の立案や調整をはかるための具体的方策として作成した計画。軍需産業への物資の優先的配分を確保するために,物資の全般的統制をはかった。 37年 10~12月期に最初の計画が策定されて以来,年度別に立案・実施された。 43年以降は軍需省がその計画作成にあたり,44年以降は四半期ごとの計画に変更されたが,戦況の悪化に伴い実現困難となり,敗戦とともに消滅した。計画導入の直接的契機は,中国における戦線拡大に伴い海外からの原料輸入の配分を政策的に決定する必要が生じたことにあったが,これ以後敗戦まで日本の経済体制は政府の直接統制のもとにおかれることになり,その意味で画期的であった。直接統制は戦争という緊急の要請に基づくものであったが,その基盤には資本主義体制への批判,自由経済否定の思想,ソ連型「五ヵ年計画」やナチス・ドイツ,ファシスト・イタリアの計画経済に対する過大評価,第1次世界大戦の総力戦の経験などが交錯して存在していたと考えられる。また満州においてはすでに少壮官僚による計画化が実施されており,こうした経験も物動計画実施の基礎となった。

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デジタル大辞泉の解説

ぶっしどういん‐けいかく〔ブツシドウヰンケイクワク〕【物資動員計画】

日中戦争下、軍需生産に物資を集中させるために実施された物資の需給計画。民需品の輸入制限、内需抑制、生活簡素化などが図られた。物動計画。

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大辞林 第三版の解説

ぶっしどういんけいかく【物資動員計画】

日中戦争勃発後の1938年(昭和13)、国家総動員法によって行われた経済統制の一。戦争遂行のため、国家に必要な重要物資の効果的な供給と利用に関する年間需給計画。

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