六訂版 家庭医学大全科 「特発性肺血鉄症」の解説
特発性肺血鉄症
とくはつせいはいけってつしょう
Idiopathic pulmonary hemosiderosis
(呼吸器の病気)
どんな病気か
原因は何か
原因は不明です。病因に関して、免疫学的機序(仕組み)が関係している可能性が指摘されています。すなわち、牛乳に対する抗体をもつ症例、自己免疫性溶血性貧血や
また、吸収不良症候群であるセリアック病に合併する肺血鉄症があります。また、家族内発症やダウン症との合併例の報告もあります。セリアック病とは、小麦などに含まれるグルテンやグリアジンに対する抗体が認められる小腸の疾患です。このセリアック病では、グルテンを含まない食事療法により合併した肺血鉄症がおさまったとの報告があり、食物アレルギーが関係しているという意見があります。
症状の現れ方
検査と診断
診断は、ヘモジデリン(赤血球由来の黄褐色の顆粒)を
治療の方法
治療には、グッドパスチャー症候群に準じた方法がとられます。自然に治る例もありますが、小児では発症から数年で死亡することが多く、予後は不良です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報