肺線維症(読み)ハイセンイショウ

デジタル大辞泉 「肺線維症」の意味・読み・例文・類語

はい‐せんいしょう〔‐センヰシヤウ〕【肺線維症】

肺に線維組織が過剰に形成される病気。肺胞壁の肥厚により、ガス交換が十分に行われなくなり、呼吸機能が低下する。塵肺・膠原病・間質性肺炎・サルコイドーシスなどから進行する。息切れ・痰たんを伴わない咳・ばち指などの症状が見られる。

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関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「肺線維症」の意味・読み・例文・類語

はい‐せんいしょう‥センヰシャウ【肺線維症】

  1. 〘 名詞 〙 肺組織に、異常な線維増殖がおこり、肺の運動性やガス交換機能が障害され、進行すれば、呼吸困難や呼吸不全をきたす疾患。原因は塵粉(じんふん)、ウイルス、薬物、放射線、アレルギー、膠原病などによる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「肺線維症」の意味・わかりやすい解説

肺線維症
はいせんいしょう

肺間質にびまん性に線維性結合織が過剰形成をおこし、肺の機能が障害されている状態をいう。このような病態をもたらす原因はサルコイドーシスなど多数あり、その臨床像や病態生理は基礎疾患により複雑な様相を呈するが、一方、呼吸困難などの自覚症状、びまん性の結節状または網状の陰影を主徴とする胸部X線像、拡散障害を主とする肺機能所見など、共通する所見もみられる。

 1944年にハンマンHammanおよびリッチRichが「急性びまん性間質性肺線維症」の4剖検例を発表したのが、肺線維症の概念の始まりである。その後、慢性の経過をとる症例も多数追加され、間質性線維症の前段階ともいうべき間質性肺炎が注目されるようになった。種々の分類が発表されているが、現在では肺線維症といえば、局所性でなく、びまん性のものをさし、原因となった病名の明らかな場合は原疾患名をつけてよび、原因不明のものを「びまん性線維化性間質性肺炎」とし、これを狭義の肺線維症とするものが多い。

[山口智道]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「肺線維症」の意味・わかりやすい解説

肺線維症
はいせんいしょう
pulmonary fibrosis

肺に線維性結合組織の増殖が起る疾患で,びまん性間質性肺炎とほぼ同意語である。原因は不明のもの (狭義の肺線維症) と,膠原病,塵肺,サルコイドーシス,好酸球肉芽腫症などによるもの (広義の肺線維症) とがある。症状は,乾性咳,体を動かしたときの呼吸困難,痰ときに血痰などである。呼吸困難が高度になると,右心負荷が強まり,肺性心となる。治療には副腎皮質ステロイドが有効で,必要に応じて酸素吸入や強心剤を用いる。

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