玉川学園(読み)たまがわがくえん

改訂新版 世界大百科事典 「玉川学園」の意味・わかりやすい解説

玉川学園 (たまがわがくえん)

東京都町田市にある総合学園。1929年4月,小原国芳によって創設された。小原の理想とした〈全人教育〉を実現することを目標として塾教育,労作教育ならびに芸術教育を軸に,個性尊重,自学自律などの学風をつくった。とくに戦前から国際的新教育運動とのつながりをたいせつにして,デンマーク体操などをとり入れ,教育界に新風をふきこんだ。戦後はそれまでの初等・中等教育機関のうえに大学(玉川大学)も創設し,現在では幼稚部から大学院までを擁する総合学園となった。学園経営の特徴としては土地部と出版部があり,前者は学園都市の形成にも寄与し,後者は児童むけの百科事典などを編集,出版している。
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百科事典マイペディア 「玉川学園」の意味・わかりやすい解説

玉川学園【たまがわがくえん】

東京都町田市にある私立総合学園。1929年,成城学園にいた小原国芳が〈全人教育〉の実現を目標として玉川学園を創設。第2次大戦前の初等・中等教育機関のうえに1947年玉川大学開設。現在は幼稚部から大学院までの総合学園となり,自由な学風で知られる。大学は文,農,工の3学部。出版部をもつ。
→関連項目波多野精一

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世界大百科事典(旧版)内の玉川学園の言及

【小原国芳】より

玉川学園の創設者。鹿児島県出身。…

※「玉川学園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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