玉泉寺跡(読み)ぎよくせんじあと

日本歴史地名大系 「玉泉寺跡」の解説

玉泉寺跡
ぎよくせんじあと

[現在地名]川辺町平山

真宗大谷派光徳こうとく寺の西方にあった曹洞宗寺院。竜豊山と号し、本尊釈迦如来。初めみや村の松崎まつさきにあって長興ちようこう寺と号し、応永年間(一三九四―一四二八)創建と伝える(「三国名勝図会」など)松崎の寺跡に開山塔と伝えられる五輪塔が残るが、開山は不明。応永九年八月一八日の島津久幸寄進状(伊作氏系図)によると、伊作島津氏の久幸が「松崎観音堂 長興寺」に田地二段を寄進している。


玉泉寺跡
ぎよくせんじあと

[現在地名]吾平町上名

上名かんみよう地区の北東にあった。清池山と号し、曹洞宗。本尊は如意輪観音。下野国那須なす泉渓せんけい(現栃木県烏山町)末寺で、開山は同寺開山で九尾の狐に授戒したと伝えられる源翁。「三国名勝図会」所引の古簿によれば当寺は大隅国に下向した源翁によって建立され、開基は玉広守泉禅伯(俗名不詳)と伝える。「姶良名勝志」には源翁は応永二年(一三九五)六月、七〇歳のとき当地に来て玉泉寺を建て、同三年一月七日当寺で死去したとあり、山の南西隅に石塔(源翁塔)が建てられていた(三国名勝図会)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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