現し(読み)ウツシ

デジタル大辞泉 「現し」の意味・読み・例文・類語

うつ・し【現し/顕し】

[形シク]《「うつつ」と同語源》
現実にこの世に生きている。
葦原中つ国にあらゆる―・しき青人草」〈・上〉
正気である。気が確かである。
「春の日のうら悲しきにおくれゐて君に恋ひつつ―・しけめやも」〈・三七五二〉
[補説]上代には未然形・已然形に「しけ」の活用があった。なお、終止形語幹)「うつし」はそのままで連体修飾用法となることもある。「うつしごころ」「うつしおみ」など。

あらわし〔あらはし〕【現し】

木造建築で、柱や梁などの構造材が見える状態で仕上げる手法天井を張らずに梁を見せるなど。→ハーフティンバー

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関連語 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「現し」の意味・読み・例文・類語

うつ‐し【現・顕】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙
  2. 姿が見えている。実在する。この世に生きている。
  3. 正気である。理性がある。真実である。
    1. [初出の実例]「春の日のうら悲しきに後れゐて君に恋ひつつ宇都之家(ウツシケ)めやも」(出典万葉集(8C後)一五・三七五二)

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