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現存在 げんそんざいDasein

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

現存在
げんそんざい
Dasein

M.ハイデガーの用語。人間は自己が人間であることを知っている。人間は比類のない事態的近さにおいて存在と関係しているがゆえにハイデガーは,存在者一般を超越した存在者としてそれを「現存在」と呼んだ。かくして人間は,発端において自己の存在のうちでこの存在そのものとかかわる存在者として特徴づけられる。彼の現存在の分析論はそれゆえ存在の意味へといたるための出発点を形成する。

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デジタル大辞泉の解説

げん‐そんざい【現存在】

《〈ドイツDaseinハイデッガー実存哲学の用語。自己を現にそこ(da)にあるものとして自覚する存在。人間的実存のこと。

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百科事典マイペディアの解説

現存在【げんそんざい】

ハイデッガーの用語,Daseinの訳。自己を人間として理解している主体としての存在者。世の中に投げ出されていると同時に,自らをその存在可能に向かって投げ出す存在(世界内存在)である。

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大辞林 第三版の解説

げんそんざい【現存在】

〘哲〙 一般には、あるものが現実に存在すること。ハイデッガーでは、自己の存在に関心をもち、それを了解する唯一の存在者、すなわち人間のこと。事物や道具などの存在者と異なって、実存として世界内存在するとされる。

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世界大百科事典内の現存在の言及

【生の哲学】より

…しかし精神的な生はまだ個体化されていない。それゆえヤスパースは精神的な生を〈実存〉へと個体化し,ハイデッガーもディルタイの影響下で人間存在を生から〈現存在〉へと個別化したのである。 〈生の哲学〉は実存の哲学へと個体化の道をたどるが,その開拓した人間の生すなわち他に依存せず自立的に飛躍,表出,超越を遂行する自発性は,実存の哲学においても完全に受け継がれたとは言えない。…

【存在論】より

…同時に,従来は客体と対象との側面から,すなわち自然,神,動物,機械との差異においてのみ認識されてきた〈人間存在〉を,真に〈人間存在〉として根本に据え,人間存在に基づく存在論を建設しようとしたのは,実存哲学であり,哲学的人間学であった。 ハイデッガーは人間を〈現存在Dasein〉と呼び,現存在の存在・存在意味を〈関心〉〈時間性〉とし,現存在の分析論を〈基礎的存在論Fundamentalontologie〉と呼び,人間以外の存在者に関する諸存在論の基礎を与えるものとした。彼は基礎的存在論を〈現存在の形而上学〉の第1段階とし,人間の存在を通路とする基礎的形而上学を構想した。…

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