瑞泉院跡(読み)ずいせんいんあと

日本歴史地名大系 「瑞泉院跡」の解説

瑞泉院跡
ずいせんいんあと

[現在地名]徳島市応神町吉成

真言宗大覚寺派の寺院。瑞川院ともみえる(「阿波志」など)。昭和二一年(一九四六)の南海道地震により倒壊し、廃寺となったという。本尊は愛染明王とも、阿弥陀如来ともいわれる(「応神村郷土誌」など)。「阿波志」によると安入寺と号した。もとは勝瑞しようずい(現藍住町)にあったが、慶長(一五九六―一六一五)初年に中興され、景運の時に吉成よしなり村に移ったと伝える(板野郡誌)創建の時期は不明だが、三好氏が二〇貫の地を寄進し、菩提寺としたといい、下寺一三ヵ寺を数えたという(「阿州三好記大状前書」徴古雑抄)伽藍は阿州三好記并寺立屋敷割次第(同書)によれば客殿・庫裏・取次・鐘撞堂・下坊主部屋・土蔵などを備え、藪に囲まれた南向きで屋敷一町六反であったとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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