生死即涅槃(読み)ショウジソクネハン

デジタル大辞泉 「生死即涅槃」の意味・読み・例文・類語

生死しょうじそく涅槃ねはん

悟った仏智ぶっちから見れば、生死の迷いの境界そのままが、不生不滅の涅槃の境界であるということ。煩悩ぼんのう菩提ぼだい

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精選版 日本国語大辞典 「生死即涅槃」の意味・読み・例文・類語

しょうじ【生死】 即(そく)涅槃(ねはん)

  1. 仏語。無差別平等の道理を知る真実智からみれば、生死の差別相を離れて涅槃なく、涅槃の平等心を離れて生死はありえないということ。また、迷いとして捨てるべきものも、悟りとして証すべきものもないという意で、諸法実相を明らかにするもの。→ねはん(涅槃)
    1. [初出の実例]「生死即涅槃、煩悩即菩提」(出典:往生要集(984‐985)大文四)
    2. [その他の文献]〔摂大乗論‐下〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「生死即涅槃」の意味・わかりやすい解説

生死即涅槃
しょうじそくねはん

誕生と死との繰返しである生存そのものが,仏教究極の目的ニルバーナ (→涅槃 ) にほかならないとする大乗仏教に特徴的な主張。しばしば煩悩即菩提 (ぼんのうそくぼだい) と対句の形で用いられる。

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