精選版 日本国語大辞典 「生魂」の意味・読み・例文・類語 いく‐むすひ【生魂】 〘 名詞 〙 ( 「いく」は接頭語。「いくむすび」とも ) 万物を生み出すいきいきとした生命力。[初出の実例]「皇神等の前に白さく、神魂(かんみむすひ)、高御魂(たかみむすひ)、生魂(イクムスヒ)〈略〉と御名(みな)をば白して」(出典:延喜式(927)祝詞(享保板訓)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「生魂」の意味・わかりやすい解説 生魂 (いくむすび) 生産日,生産霊とも書く。物を活発に産み出す霊力のこと。また,人間の生命を活発に栄えさせる霊力のこと。イクは活で生命力の盛んなさまをいう。ムスは産で,苔ムスというように繁殖する意,ビはヒで霊力の意で太陽の日とも関係があろう。ムスビとは,古く日本人がさまざまな霊威,威力(働き)を神聖なものと感得したことを示す。〈生魂神〉は,御巫(みかんなぎ)によって神産日(かみむすび)神,高御産日(たかみむすび)神,足産日(たるむすび)神などとともに,神祇官の八神殿奉斎神としてまつられ,天皇の魂を鎮め,あるいは活力の促進を祈る鎮魂祭にあずかる神々の一神であった。執筆者:大井 鋼悦 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by