皇神(読み)すめかみ

精選版 日本国語大辞典 「皇神」の意味・読み・例文・類語

すめ‐かみ【皇神】

〘名〙 (「すめがみ」とも)
一定区域を支配する神。各地に鎮座している神々。転じて、一般の神。すべがみ。
出雲風土記(733)楯縫「仍りて、今に至るまで、楯・桙を造りて、皇神(すめかみ)等に奉る」
皇室祖先に当たる神。
万葉(8C後)一・七七「吾大王(おほきみ)物な思ほし須売神(スメかみ)の嗣ぎて賜へる吾無けなくに」

すべ‐がみ【皇神】

神楽歌(9C後)明星「〈本〉須戸加美(スベガミ)は よき日祭りつ 明日よりは 八百万代を 祈るばかりぞ」

すべら‐がみ【皇神】

更級日記(1059頃)「さては内侍所に、すべら神となむおはします」

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デジタル大辞泉 「皇神」の意味・読み・例文・類語

すめ‐かみ【皇神】

《「すめがみ」とも》
神を敬っていう語。すべかみ。
山科石田いはたもりの―にぬさ取り向けて」〈・三二三六〉
皇室の祖先である神。皇祖の神。すべかみ。
「そらみつ大和やまとの国は―のいつくしき国」〈・八九四〉

すべら‐がみ【皇神】

すめかみ」に同じ。
「たきつ瀬に木綿ゆふかけ祈る―今日のなごしに岩戸あくらん」〈夫木・九〉

すべ‐がみ【皇神】

すめかみ」に同じ。
「―の御手みてにとられてなづさはましを」〈拾遺・神楽歌〉

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普及版 字通 「皇神」の読み・字形・画数・意味

【皇神】こうしん

天神

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