改訂新版 世界大百科事典 「産業労働懇話会」の意味・わかりやすい解説 産業労働懇話会 (さんぎょうろうどうこんわかい) 1970年1月に設置された労働大臣の私的諮問機関。通常〈産労懇〉と略称され,ほぼ毎月1回会合をもっている。労使のトップ指導者と学識経験者,これに政府も加わるいわば4者構成の懇談の場で,産業労働政策に関する意見を広く求め,かつその協力を得るとともに,関係者相互間の理解を深めることを目的としている。自由懇談を趣旨として運営されているが,取り上げられる問題は,賃金,物価,雇用などを含めてきわめて多岐にわたっている。また時により総理大臣をはじめ関係各省の閣僚が出席し,実質的には政府全体の諮問機関的役割を果たしている。執筆者:広田 収 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「産業労働懇話会」の意味・わかりやすい解説 産業労働懇話会さんぎょうろうどうこんわかいRound Table Conference on Industry and Labour 略称は産労懇。政労使学のトップリーダーが産業労働政策全般について定期的に懇談する場。西ドイツの協調行動懇談会をモデルに 1970年労働大臣の私的諮問機関として発足。会議では首相や主要閣僚を含む政府側出席者による時事の政策課題に関する報告を基に意見の交換が行なわれる。この間会議での議論は回を重ねるに従って密度を深め,そこでの合意事項も確実に政府の政策運営に反映されるようになるなど,日本の経済社会政策上の諸問題について社会的な合意形成を図る重要なコミュニケーション・チャンネルとなっている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by