白金アスベストともいう.石綿上に白金微粒子を析出付着させたもの.淡黒色.パラジウム石綿と同様,酸素-水素結合反応のよい触媒.あらかじめ強熱した石綿を,まず,塩化白金(Ⅳ)またはヘキサクロロ白金(Ⅳ)酸の水溶液に浸し,ついで,塩化アンモニウムの濃溶液に浸漬し,軽くしぼったのち,乾燥,強熱してつくる.水素や酸素の精製,すなわち,水素中の少量の酸素,あるいは酸素中の少量の水素を除去する触媒(温度約300 ℃)として用いられるが,現在では,水素の精製には液体窒素温度に冷却したモレキュラーシーブで酸素を吸着除去する方法が普及している.現在,石綿は各方面で使用が禁止されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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[用途]
白金は純金属あるいは合金として,度量衡原器,抵抗温度計,熱電対,電気接点,電極,電気炉,るつぼ,化学装置,歯科用材料,装飾用貴金属として,その化学的不活性を生かして広く用いられ,また触媒として水素化,脱水素化,異性化などに用途が広い。
[白金石綿]
石綿上に微粒子の白金(白金海綿)を析出付着させたもの。白金アスベストplatinum asbestosともいう。…
※「白金石綿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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