(読み)コウ

デジタル大辞泉 「皎」の意味・読み・例文・類語

こう〔カウ〕【×皎】

[ト・タル][文][形動タリ]月の光が白く見えるさま。また、白くて清らかなさま。
「―とした月の廓の細い通りを見透かした」〈鏡花歌行灯

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精選版 日本国語大辞典 「皎」の意味・読み・例文・類語

こうカウ【皎】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 白く見えわたるさま。あきらかなさま。また、白くて清らかなさま。潔白。
    1. [初出の実例]「路には浄沙を撒し、皎として雪の如し」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
    2. [その他の文献]〔文中子‐魏相〕
  3. 特に、月の光が白く見えるさま。白くさえわたるさま。
    1. [初出の実例]「皎(カウ)とした月の廓の、細い通を見透かした」(出典歌行燈(1910)〈泉鏡花〉九)
    2. [その他の文献]〔詩経‐陳風・月出〕

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普及版 字通 「皎」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] コウ(カウ)・キョウ(ケウ)
[字訓] あきらか・しろい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(交)(こう)。〔説文〕七下に「の白きなり」という。〔詩、陳風、月出〕に「出でて皎たり」とみえる。〔玉〕に「皎は亦た(けう)なり」とするが、は日光についていい、〔詩、王風、大車〕「日の如きあり」とは、誓約のときの常語である。皎はまた(皓)に作る。

[訓義]
1. あきらか、月の光。また日の光にもいう。
2. しろい、きよらか。
3. と通じ、色の抜けたような白さをいう。

[古辞書の訓]
名義抄〕皎 アキラカナリ・アキラケシ・ヒカリ・ツキノヒカリ・ヤハラグ・サヤカナリ・テル・キヨシ

[語系]
皎・ky畳韻hu、hhkなども声義近く、みな清白の意をもつ語。

[熟語]
皎鏡皎潔皎月皎皎皎察皎日皎如皎晶皎然・皎爽・皎澄・皎・皎
[下接語]
皎・月皎・珠皎・晶皎・精皎・素皎・霜皎・

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