盛綱陣屋(読み)モリツナジンヤ

デジタル大辞泉 「盛綱陣屋」の意味・読み・例文・類語

もりつなじんや〔もりつなヂンや〕【盛綱陣屋】

浄瑠璃近江源氏先陣館おうみげんじせんじんやかた」の八段目。弟の高綱首実検を命じられた盛綱は、高綱の子小四郎の命をかけた働きに感動し、にせ首を本物偽証する。

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精選版 日本国語大辞典 「盛綱陣屋」の意味・読み・例文・類語

もりつなじんやもりつなヂンや【盛綱陣屋】

  1. 浄瑠璃「近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)」八段目の通称。主人時政から弟高綱の首実検を命じられた盛綱は、高綱の子小四郎の命をかけたけなげさに感じ入り、にせ首と知りながら高綱の首だと答える。

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百科事典マイペディア 「盛綱陣屋」の意味・わかりやすい解説

盛綱陣屋【もりつなじんや】

浄瑠璃,また,これに基づく歌舞伎劇近江源氏先陣館》の8段目。近松半二ほか作。1769年初演。大坂の陣を鎌倉時代の近江源氏に置きかえ,佐々木盛綱史実真田信幸),高綱(真田幸村)の兄弟が,北条時政徳川家康)方と源頼家(豊臣秀頼)方に分かれて戦う悲劇を描く。盛綱が高綱のにせ首を実検する〈盛綱陣屋〉の場が有名。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「盛綱陣屋」の解説

盛綱陣屋
(通称)
もりつなじんや

歌舞伎・浄瑠璃の外題
元の外題
近江源氏先陣館
初演
享保13.5(大坂・関三十郎座)

盛綱陣屋
もりつなじんや

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治17.8(名古屋・中村歌之助座)

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世界大百科事典(旧版)内の盛綱陣屋の言及

【近江源氏先陣館】より

…推理小説的に組み立てられた緻密な筋立ての中に,それぞれに対照的な性格をそなえた人物たちが多数登場させられて次々と意表をついた事件が繰り広げられていくというところに,いかにも半二の作品らしい技巧的な作劇法を見いだすことができる。なかでも,高綱の贋首の計略をめぐって兄盛綱の誠実な苦衷のさまが描かれる八段目〈盛綱陣屋〉の段は,最も優れた場面として,今日まで繰り返し上演されてきた。その場の初演は初世豊竹鐘太夫。…

※「盛綱陣屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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