精選版 日本国語大辞典 「相剋」の意味・読み・例文・類語
そう‐こくサウ‥【相剋・相克】
- 〘 名詞 〙
- ① 五行相剋説で、木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木に剋(か)つとし、五行は木・金・火・水・土の順序で生起するとされているところから、水火・火金などの関係をいう。⇔相生(そうじょう)。
- ② 対立・矛盾する二つのものが、互いに相手に剋(か)とうとして争うこと。また、その片方が相手に剋つこと。
- [初出の実例]「此方之下女之夫甘露寺雑色也。夫婦相刻、下女之髪切レ之云々」(出典:言継卿記‐永祿二年(1559)七月一七日)
- 「相剋する苦痛は、益募りて止ざるなりけり」(出典:金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉前)
- 「政府対自由党員の相剋」(出典:啾々吟(1953)〈松本清張〉六)
- [その他の文献]〔易経‐同人卦〕