(読み)タン

デジタル大辞泉 「短」の意味・読み・例文・類語

たん【短】[漢字項目]

[音]タン(呉)(漢) [訓]みじかい
学習漢字]3年
タン
長さや時間の幅が小さい。「短歌短期短剣短縮短小短波短文短命最短長短
足りない。劣っている。「短見短所短慮浅短一長一短
みじか。「短気
〈みじか〉「短夜手短
[難読]短尺たんざく

みじか【短】

腰のあたりまでの丈の仕事着腰切り
形容詞みじかい」の語幹。「袖」「気

たん【短】

欠けていること。また、劣っていること。欠点。短所。「人のを言う」⇔

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精選版 日本国語大辞典 「短」の意味・読み・例文・類語

たん【短】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) みじかいこと。また、そのさま。物の長さや期間などがみじかいこと。〔戦国策‐秦策〕
  3. ( 形動 ) 欠けていること。能力などが他と比べておとっていること。つたない部分。また、そのさま。短所。欠点。
    1. [初出の実例]「他人の短をば語と云へども身の上の過を顧ず」(出典:愚迷発心集(1213頃))
    2. 「彼が長を採りて我短(タン)を補ひ」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一九)
    3. [その他の文献]〔史記‐田伝〕
  4. たんか(短歌)」の略。
    1. [初出の実例]「老身重病経年辛苦及思児等歌七首 長一首短六首」(出典:万葉集(8C後)五・八九七・題詞)
  5. 花札で、赤や青の色の短冊(たんざく)がついた五点札のこと。「青短
    1. [初出の実例]「悋(おし)がるものを無理無躰。〈略〉おいてうかぶたんぶたうんすん。辰ヤアヤアと差出せば」(出典:浄瑠璃伽羅先代萩(1785)五)
  6. たんおんかい(短音階)」の略。

みじか【短】

  1. [ 1 ] 〘 造語要素 〙 ( 形容詞「みじかい」の語幹相当部分 )
    1. それが相対的に短い形、低い形であることを表わす。「みじか山」「みじか袖」など。
      1. [初出の実例]「雞のひなの、足高に、白うをかしげに、きぬみじかなるさまして」(出典:枕草子(10C終)一五一)
    2. 続き具合が短いことを表わす。「みじか歌」「みじか夜」「ことばみじか」など。
    3. 人の気持などが、せわしいさまを表わす。「気みじか」
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 腰のあたりまでの丈しかない仕事着。腰切り。

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普及版 字通 「短」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] タン
[字訓] みじかい・おとる・そしる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は豆(とう)。豆は頸部の短い器である。〔説文五下に「長短するるときは、矢を以て正と爲す」とあり、矢で長短をはかる意とする。短は短い矢。それより短小の意となり、また優劣の意に用いる。動詞として、人の短所をそしることをいう。

[訓義]
1. みじかい、ひくい、すくない。
2. おとる、たりない、おろか。
3. そしる、おとしめる。

[古辞書の訓]
名義抄〕短 ヒキビト 〔字鏡〕短 アヤマツ・タラハス・スクナシ・ソシル・ミジカシ・ハヂ・ヒマ・トガ〔字鏡集〕短 ソシル・ハヂ・アヤマツ・トガ・ミヂカシ・ツタナシ

[熟語]
短悪・短暗・短衣・短韻短詠・短景・短垣・短歌・短懐・短角・短学・短褐・短簡・短気・短・短期・短・短・短計・短頸・短見・短剣・短弧・短・短袴・短後・短工・短棍・短短窄・短札短至・短視・短辞・短日・短鬚短醜・短筍・短処・短所・短書・短小・短牆・短章・短簫・短世・短生・短折・短拙・短牋・短祚・短促・短短・短長・短程・短艇・短笛短刀・短・短・短牘短髪・短筆・短鬢・短夫・短服・短兵・短・短・短篷・短夢・短命・短夜・短籬・短略・短慮・短陋
[下接語]
棄短・毀短・愚短・計短・景短・才短・短・修短・醜短・浅短・長短・日短・鳧短・短・夜短・庸短・陋短

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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