精選版 日本国語大辞典「合口」の解説
あい‐くち あひ‥【合口】
〘名〙
① 話が互いによく合うこと。また、そのような間柄や、間柄の者。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※虎寛本狂言・千鳥(室町末‐近世初)「酒やの亭主と相口じゃといふに依て、おもしろをかしう云て一樽取て来い」
※評判記・吉原こまざらい(1661‐73)銀屋「ひごろのあいくちの友たちありけるをたのみとして」
② 物と物と相合うところ。物と物との接合部分。あわせめ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 鍔(つば)のない短刀。匕首(ひしゅ)。懐刀(ふところがたな)。九寸五分(くすんごぶ)。
※三議一統大双紙(15C前)法量門「御帯を取、左の方にあいくちのあたる程に持」
④ 近世、白鮫(しらざめ)などで作った、柄の縁と鞘(さや)の鯉口(こいぐち)とのところに描いた紋所などが、互いに合うように作った短刀。〔刀剣記‐上〕
⑤ =あいば(合端)①
ごう‐こう ガフ‥【合口】
〘名〙 =ごうこうおん(合口音)①〔漢呉音図(1815)〕
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