石英安山岩(読み)セキエイアンザンガン

デジタル大辞泉 「石英安山岩」の意味・読み・例文・類語

せきえい‐あんざんがん【石英安山岩】

デーサイト

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岩石学辞典 「石英安山岩」の解説

石英安山岩

dacite: 石英安山岩(quartz andesite)と同義で,アンデシン,石英,角閃石黒雲母または輝石からなり,花崗閃緑岩に対応する火山岩[Hauer & Stache : 1863].ルーマニア北部,ジーベンビュルゲン(Siebenbuerugen)地域のダキア(Dacia)に産出する.ダキアはカルパチア(Carpathian)山脈とドナウ(Danube)川との間の地域にあった古代の王国で,後にローマの属州(Roman province)となった.ジーベンビュルゲンはルーマニア国中部地方のトランシルバニアTransylvania)のことである.岩石名はダキア(Dacia)に由来する.日本語は1884年に小藤文次郎が石英富士岩としたが,後に1886年に中島謙造が石英安山岩と訳した[歌代ほか : 1978].
quartz andesite: 火山岩で,斜長石(アンデシンまたはオリゴクレース),石英,付随的な鉄マグネシウム鉱物(角閃石,黒雲母,輝石)の斑晶と,細粒の石基とからなる.粗粒なものは花崗閃緑岩に相当する.もともとは角閃石を含むものに命名されたが[Hoepfner : 1881],その後黒雲母を含むものに拡張された.石英は石基のみに存在している.さらにローゼンブッシュは輝石を含み,石英の斑晶を含むものとした[Rosenbusch : 1907].デーサイト(dacite)と同義.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石英安山岩」の意味・わかりやすい解説

石英安山岩
せきえいあんざんがん
dacite

石英を含む安山岩質の岩石で,深成岩花崗閃緑岩に対応する火山岩。斑晶は石英,斜長石と有色鉱物の角閃石,黒雲母などで,石基はガラス質。岩石は斑状組織を呈する。安山岩よりやや酸性造山帯の火山岩として産出する。

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百科事典マイペディア 「石英安山岩」の意味・わかりやすい解説

石英安山岩【せきえいあんざんがん】

デイサイト

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石英安山岩」の意味・わかりやすい解説

石英安山岩
せきえいあんざんがん

デイサイト

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世界大百科事典(旧版)内の石英安山岩の言及

【デイサイト】より

…日本では新第三紀および第四紀の火山岩類中に多産する。従来デイサイトは石英安山岩と呼ばれてきたが,石英斑晶を含む安山岩という意味にとりちがえやすいので,英語名の仮名表記でデイサイトとよぶほうがよい。【宇井 忠英】。…

※「石英安山岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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