翻訳|amphibole
amphibole
一般化学式AB2C5T8O22W2で表され,(Si, Al)4O11二重鎖を基本構造とするケイ酸塩鉱物の総称。A, B, C, Tは結晶構造内の陽イオン席を,Wは陰イオン席を表す(A:Aサイト, B:M4, C:M1, M2, M3, T:T1, T2, W:O3)。主要構成陽イオンと通常占める陽イオン席は以下の通り。□(空所),K→A;Na→A, B;Ca→B;Mg, Fe2+,Mn2+, Li→C, B;Al→C, T;Fe3+→C;Ti4+→C, T;Si→T。Wは通常OHに占められ,Cl, F, Oに置換されることがある。Wに(OH, F, Cl)が卓越するグループとOが卓越するグループに分けられ,前者はさらにBを占めるイオンの割合によって,マグネシウム-鉄-マンガン角閃石,カルシウム角閃石,ナトリウム-カルシウム角閃石,ナトリウム角閃石,ナトリウム-(マグネシウム-鉄-マンガン)角閃石,リチウム角閃石などのサブグループに分類される(F.C.Hawthorne et al., 2012)。角閃石は通常単斜晶系(空間群C2/m)に属するが,マグネシウム-鉄-マンガン角閃石には直方型(PnmaあるいはPnmn)と単斜型(C2/m)がある。c軸に伸長した柱状または繊維状結晶。{110}または{210}に平行な劈開が顕著で(110) ∧(
執筆者:坂野 靖行・冨田 克敏・橋本 光男


出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
重要な造岩鉱物の一群で、100種類以上知られている。日本で産出するのは約30種類である。苦土直閃石、直閃石、プロト直閃石、鉄直閃石、プロト鉄直閃石、プロトマンガン鉄直閃石、苦土礬土(ばんど)直閃石、礬土直閃石、鉄礬土直閃石、苦土リシア閃石、リシア閃石、鉄リシア閃石が斜方晶系(斜方角閃石)に属するが、他はほぼ単斜晶系に属し、一般に柱状、針状、繊維状などを示す。
角閃石の特徴は、柱と平行に発達する2方向の劈開(へきかい)で、これらのなす角はほぼ124度である。結晶構造の基本は、ケイ素と4個の酸素がつくる四面体が重合して無限に伸びた二重鎖で特徴づけられ、ヒドロキシ基や他の金属イオンは二重鎖を連結するような位置に配列している。このような構造が1方向に伸びやすい形態的特徴や劈開の性質に反映している。角閃石の化学組成はきわめて変化に富み、分類もおもにこれを基礎として行われる。大別すると次の5グループになる。
(1)マグネシウム‐鉄‐マンガン‐リチウム角閃石グループ(例、カミントン閃石)
(2)カルシウム角閃石グループ(例、透閃石)
(3)ナトリウム‐カルシウム角閃石グループ(例、普通角閃石)
(4)ナトリウム角閃石グループ(例、藍(らん)閃石)
(5)ナトリウム‐カルシウム‐マグネシウム‐鉄‐マンガン‐リチウム角閃石グループ(例、オットリニー角閃石)
角閃石の産状はきわめて多様で、各種火成岩、接触変成岩、広域変成岩の主要構成鉱物ないし副成分鉱物として広く出現する。とくに変成岩中のものは、変成の温度、圧力を推定する手掛りとして角閃石が重要視されることがある。産出量の多さに比べて、利用されるのは角閃石石綿として繊維状の透閃石、直閃石、クロス閃石ぐらいのもので、他は工業的には価値に乏しい。また緻密(ちみつ)な透閃石や緑閃石を主とする白色ないし暗緑色の塊は軟玉として装飾用に利用される。角閃石は化学組成がきわめて変化に富み、外観もさまざまなものがあるところから、英名は「紛らわしい」という意味のギリシア語に由来している。
[松原 聰]
角閃石
英名 amphibole
化学式 A0~1B2Y5Z8O22(OH,F,O)2
少量成分 ―
結晶系 斜方,単斜
硬度 5~6
比重 2.9~3.5
色 無,白,緑,褐,黄,橙,青,紫,
黒
光沢 ガラス
条痕 白,淡緑,淡褐,赤褐
劈開 二方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
その他 A=Ca,Na,K
B=Ca,Fe2+,Mg,Mn2+,Li,Na
Y=Al,Fe2+,Fe3+,Mg,Mn2+,Mn3+,Ti
Z=Si,Al
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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