精選版 日本国語大辞典 「硨磲」の意味・読み・例文・類語 しゃ‐こ【&JISED44;&JISED4B;・車渠】 〘 名詞 〙① シャコガイ科の二枚貝の総称。紀伊半島以南の熱帯水域に分布し、主にサンゴ礁にすむ。二枚貝類のうち最も大きい。オオジャコは殻長約一メートル、重さ約二〇〇キログラムに達する。殻は扇形で、数本の太い放射肋があり波状にうねる。外面は灰白色で瓦状の刻み目があり、内面は乳白色で、光沢がある。外套膜に単細胞の藻類を共生させる。肉は食用。貝殻は水盤や置物などに利用され、古くから中国で七宝の一つに数えられる。日本にはシラナミガイ、ヒメジャコなど五種が生息している。しゃこがい。〔物品識名(1809)〕② 七宝の一つ。硨磲貝の貝殻。厚くて白色の光沢があり、みがいて装飾用にする。〔十巻本和名抄(934頃)〕[初出の実例]「いか成る金銀、瑠璃(るり)、硨磲(シャコ)、碼碯(めのう)をもってつくりたる家なりとも」(出典:御伽草子・蛤の草紙(室町末))[その他の文献]〔玄中記〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例