硬砂岩(読み)コウサガン(その他表記)greywacke

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「硬砂岩」の意味・読み・例文・類語

こう‐さがんカウ‥【硬砂岩】

  1. 〘 名詞 〙 石英や長石などのほかに、相当量の岩石細片や有色鉱物粒を含む砂岩。グレーワッケ。こうしゃがん。

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岩石学辞典 「硬砂岩」の解説

硬砂岩

ドイツのハルツ地方の鉱山で用いられた語で,この地方の暗灰色から黒色の硬いKulm砂岩に用いられた[Lasius : 1789].英国では18世紀末に使われるようになり,一般に異なった粒度で頁岩粘土で膠結された砂岩に用いた[Schmeisser : 1794, Jameson : 1804-1805].その後レオナルドは岩石が混合した鉱物組成であることを明らかにした[Leonhard : 1823].細粒の岩屑マトリクスをもち分級の悪い砂岩で,鉱物と岩石の破片が混合したものである[Dot : 1964, Pettijohn, et al. : 1972].ドイツ語のgrauは灰色,wackelnは揺れる,不安定などの意味.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硬砂岩」の意味・わかりやすい解説

硬砂岩
こうさがん
graywacke

砂岩の分類上の一タイプ。グレーワッケともいう。最初ドイツのハルツ山地に産する砂岩の名称であったが,砂岩の分類名として広く用いられるようになった。砂粒は円磨度が悪く,石英のほかに運搬作用などに対して不安定な岩石片,長石,有色鉱物を多く含む。粘土質の基質の割合が多く (15%以上) ,淘汰が悪い。一般に堅硬で暗灰ないし暗青色を呈する。堆積構造として,級化層理 (グレイディング) や頁岩,粘板岩の角礫から成る層間礫層などが認められることがある。地向斜堆積物とみなされ,造山時末期に形成される花崗質砂岩と比較される。日本では古生層,中生層に多い。

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