社会主義市場経済論(読み)しゃかいしゅぎしじょうけいざいろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「社会主義市場経済論」の解説

社会主義市場経済論
しゃかいしゅぎしじょうけいざいろん

1992年 10月の中国共産党十四全大会における江沢民の政治報告によって打出された経済改革方針。従来中国では,国営企業と人民公社を主体として高度な中央集権を特徴とする計画経済が実行されてきたが,必ずしも成功しなかった。 1978年に鄧小平が主導権を握って以来の経済体制改革のなかで,中国共産党は計画経済を主体としながら,経済運営において市場メカニズムの導入を重視し,計画経済の縮小,価格の自由化,農業生産の請負制,企業自主権の拡大,個人企業の容認,郷鎮企業発展の奨励経済特区の設置と外資の導入,株式制度の導入などの政策を実行した。市場メカニズムの導入は 80年代以来の経済発展に大きく寄与してきた。社会主義市場経済論によって,指導部は市場経済の役割を一層強化し,あるいは市場経済を主体とすることによって経済全体に一層の活力をもたらし,同時に公有制を所有制の主体とし,労働に応じる分配を分配の主要な方式とする条件付きで,市場経済と社会主義イデオロギーとのバランスをはかろうとしている。 (→改革と開放 )

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