神垣の(読み)カミガキノ

デジタル大辞泉 「神垣の」の意味・読み・例文・類語

かみがき‐の【神垣の】

[枕]神が鎮座する所の意の「みむろ」、地名の「みむろの山」にかかる。
「―みむろの山の榊葉は」〈古今・神遊びの歌〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「神垣の」の意味・読み・例文・類語

かみがき‐の【神垣の】

  1. 神をまつったところの意から。
  2. (イ) 神の鎮座する場所としての「みむろ」および、地名「みむろの山」にかかる。
    1. [初出の実例]「〈末〉加美加幾乃(カミカキノ) 御室の山の 榊葉は 神の御前に 茂りあひにけり 茂りあひにけり」(出典神楽歌(9C後)採物・榊)
    2. 「神垣のみむろの榊さしそへて君をときはとなほ祈るかな〈藤原家行〉」(出典:新葉和歌集(1381)神祇・五七六)
  3. (ロ) 神域を流れる「みたらし川」にかかり、また、神の縁で、「木綿(ゆふ)」と同音を持つ「ゆふつけ鳥」にかかる。
    1. [初出の実例]「神垣のみたらし川の夕涼み袖吹きかへすならの下風〈大江匡房〉」(出典:夫木和歌抄(1310頃)九)
    2. 「祈りこしちぎりはいづら神がきの夕付鳥(ゆふつけどり)のよそのあかつき〈藤原家賢〉」(出典:新葉和歌集(1381)恋二・七七六)

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