神明鏡(読み)しんめいかがみ

改訂新版 世界大百科事典 「神明鏡」の意味・わかりやすい解説

神明鏡 (しんめいかがみ)

神武天皇から後花園天皇にいたる年代記。上下2巻より成る。作者不詳。14世紀後半,後円融天皇ころ成立かと推測される。年代記とはいうものの史実と思われない記事がかなりあり,仏教色に富んだ伝承をとり入れている。時代が下るにつれ,《保元物語》《平治物語》《平家物語》《太平記》などによった合戦譚の記事が目だつようになる。雑然とした内容であるが,本書から逆に《太平記》成立の時期を推定できると考えられている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神明鏡」の意味・わかりやすい解説

神明鏡
しんめいかがみ

神武天皇から後花園天皇までの年代記。上下2巻。作者未詳。南北朝時代末期に成立し,永享2 (1430) 年まで書き継がれた。かな交りで記述。『続群書類従』『史籍集覧所収

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